オーケストラでバイオリンを弾く

オーケストラでバイオリンを弾く時に、必要な知識などをご紹介します。
プロオーケストラに在籍しているので、普通の人よりオーケストラに詳しいつもりです(^-^)/
オーケストラで弾く時に、知っていると良いことや、マナー?などをお伝えします。

 

バイオリンパートを実際に演奏している動画をご覧になりたい方は、
別サイト:オーケストラバイオリン講座をご覧ください。

 

私が、普段プロオーケストラで弾いている通りの、弾き方をしています。

オーケストラでバイオリンを弾く記事一覧

そもそもアインザッツとはなんでしょうか?アインザッツは、皆で呼吸を合わせて演奏できるようにするための合図や呼吸です。呼吸を合わせて演奏すると、オーケストラが一体となって鳴ります。演奏の呼吸が合わないと、バラけて聴こえますし、オーケストラやアンサンブルの音として弱くなってしまいます。アインザッツについて、教えてくれる人って全然いないんですよね。オーケストラや室内楽をやりながら覚えていく、というのが一...

オーケストラをやった事がある人、聴いたことがある人は分かると思うのですが、ほとんどの交響曲は、4楽章です。ベートーヴェンの運命の交響曲、ドボルジャークの交響曲<新世界>他にもモーツァルト、ハイドンなどはほぼ100%、4楽章制で書かれています。プロコフィエフやショスタコーヴィッチ、マーラーのシンフォニーだって、4楽章です。なぜなのか?これにはとても深い意味があるのか、あるいは、なんとなく慣習的にそう...

オーケストラをやっていると、たまに落ちたり、弾けなくなったりしますよね。ちなみに”落ちる”とは、今どこを弾いているのか分からなくなることを言います。「やべえ、落ちた!今どこ??」みたいな感じで使うのです。私のような天才的な能力を持つ人(!???)でも、やっぱり間違える時はあります。オーケストラは、曲が長いので、弾けないところはバカ正直に弾かずに、適当にごまかした方が良いです。突然落ちることってある...

「指揮なんて誰がやったって同じだろ?」「メトロノームでいいんじゃないの?」こんなように思っている方が結構いらっしゃるようです。指揮者でオーケストラの音は変わるのでしょうか?指揮者が決めるのはテンポだけではありません。基本的には、みんなが同時に音を出せるためにいるのが指揮者なのですが、曲の表情、音量バランス、ルバート(テンポの微妙な揺れ)、など、色々な仕事も同時に行わなければなりません。テンポが分か...

同級生から、面白いアンケートが届いたので、やってみます。内容は、「オーケストラ奏者から見るオーケストラのオーディション・オケスタについて」協力してる側だから、勝手に公開しても大丈夫だよねっ。

「プロオーケストラに入りたい!」音大に入ったら、誰もが夢見る!?ポジションです。プロオーケストラに入るには、オーディションを通過するしかありません。オーケストラのオーディションも、何度かするようになり、どういう演奏が通るのか、分かるようになりました。コンクールとオーディションは、審査基準が違います。難しいオーケストラのオーディションについて、私なりに解説してみたいと思います。

楽器演奏をするにあたって、指揮法の習得は絶対条件だと思います。特に高いレベルを目指す人であればあるほど、指揮法について深くしっておく必要があります。協奏曲を弾く時に、オーケストラをコントロールするのも、指揮の知識がないと出来ませんからね。アマチュアオーケストラの団員さんで、「指揮のことは知らない・分からない」という人がいます。しかしそれは、「信号の意味が分からず、なんとなく運転している」に等しいと...

指揮法で打点を作ることの大切さについて、お話します。打点を伴う指揮というのが、指揮の基本中の基本です。トップレベルのバイオリン弾きになるのであれば、必ず習得しなければならない指揮法のポイントです。指揮法では、まず形を理解することが大切です。2拍子なら、1拍目が下(下右)、2拍目が上3拍子なら、1拍目が左下、2拍目が右、3拍目が上4拍子なら、1拍目が下(下右)、2拍目が左、3拍目が右、4拍目が上とい...

(2024年追記:7年前くらいに書いたものですが、とてもキャッチーな題名で挑発的だなあと思いました。気を悪くした方すみません。)わたしは、プロオーケストラで8年ほど働いております。年間に50人近くの指揮者と出会い、仕事をしています。オーケストラ団員が、指揮者に対して思うことを書いていきます。指揮者とは、オーケストラを右手と指揮棒、体の動き、顔の表情でもって、コントロールする職業です。クラシック音楽...

私のとても尊敬するヴァイオリン奏者の長原幸太さんが、2024年9月29日の演奏会を最後に、読売日本交響楽団のコンサートマスターを退任されました。長原さんは、2014年10月に読響コンマスに就任して、ちょうど10年だそうで、とても夢のような時間を過ごせました。長原幸太さんの凄さは、とにもかくにも、圧倒的なヴァイオリン演奏技術・圧倒的な音色・スコアの理解度の高さにあります。コンマスとして、とても大事な...

オーケストラの譜読みについて、どうすれば良いのか、自分なりに長いこと考えてきました。音大生向けに、オケの譜読みでは何が必要か、書いておきます。「オケの譜読みをどうやっているの?」、と周囲のオケマンに聞いても、何でなのか、あんまりみなさん手の内を明かさないんですよね。恥ずかしいのかなあ。オケで上手に弾けるかどうかの9割は、事前準備・練習にかかっています。私の考えでは、オケの譜読みでは3ステップ必要で...