バイオリンのf字孔

f字孔(エフじこう)は表板に空いている、装飾です。
箱の中で音を増幅して、f字孔から解き放ちます!

 

ここから!

 

f字孔の内側の切れ込みが、こまを置く位置です。

 

f字孔の彫り(ほり)で、楽器職人の腕の高さが分かるらしいです(^o^)/

昔のバイオリンにはf字孔はなかった

昔のバイオリンには、f字孔はありませんでした。

 

昔のバイオリンは”C字孔”といって、C字型に空いていたので、強度が弱く、割れやすかったのです。

 

C字孔

 

C字型の孔が主流でしたが、色んな形の孔が試されていました。

 

中にはS字型の孔もあったようですね。

 

S字孔

 

しかし、アマティ(ストラディバリウスの先生)の時には、f字孔で完成されていたようです。
アマティ以降は、ほぼf字孔以外のバイオリンはありません。
世界中見ても、f字孔でないバイオリンを使っている人は(変人を除いて)全くいません。

 

f字孔以外は、自然淘汰、絶滅したということです。
最終的に良い物だけが残るのが、自然の摂理ですからね。

 

f字孔は、力学的にも非常に優れているのです!!!

 

強度も割れにくく、見た目も美しく、音を解き放つのが、f字孔の役割です。

 

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久保木隆文の奇跡のバイオリンレッスン





バイオリンには触るべき場所があります。ベタベタあちこち触るのは、バイオリンにとって良くないです。バイオリンの板は2ミリから5ミリと非常に薄いですからね。まぁ自分の楽器なら、どこ触ってもいいんですけどね。他の人の楽器を持つ時は、注意しないといけません。人間の汗は、ニスを溶かしてしまいます。

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バイオリンの裏側の板を「裏板(うらいた)」と呼びます。これまたそのままです。イタリア語では「FONDO」と呼びます。aceroで出来ています。acero(アチェロ)というのは、私にはよく分からないのですが、カエデの一種らしいです。エリックブロットの鑑定書に「acero italiano」と書いてあるので、私のバイオリンの裏板はアチェロで出来ているのです!!裏板の虎目(とらもく)、木のシマシマが綺麗...

横板は左右3つずつのパーツに分かれています。左右対称で、合計6つの板から出来ています。裏板と同じ”かえでの木”を使います。横板はイタリア語で「FASCE」と言うようです。ご自身のバイオリンを見てみてくださ。裏板と同じ虎目ですよね!裏板と横板とスクロールは同じ木<acero>を使います。表板だけは違う木なのですね。

バイオリンの渦巻きの部分を「スクロール」と呼びます。スクロールのことをイタリア語で「TESTA」と言います。裏板、横板と全く同じacero(カエデ)を使います。裏板、横板、スクロールは同じaceroです。しかし表板だけはabeteという違う木なのです。

f字孔(エフじこう)は表板に空いている、装飾です。箱の中で音を増幅して、f字孔から解き放ちます!f字孔の内側の切れ込みが、こまを置く位置です。f字孔の彫り(ほり)で、楽器職人の腕の高さが分かるらしいです(^o^)/

バイオリンの部品で、なじみやすい、こまについて解説します。こまは英語で”bridge”(ブリッジ)といいます。ブリッジ=橋ですが、その名の通り、弦の振動をバイオリンの箱に伝える、橋渡しの役割をしています。先生からも「弓はもっとこまの近くを通って!」「こまと平行に弓を動かして!」などと注意されることもあると思います。ですから「こまって何のことか分からない!!」という方は、少ないのではないかと思います...

バイオリンには、駒が2つあります!!いわゆるバイオリンの駒は動きますが、もう一方の駒は動きません。動かないこまは、指板の上の方についています。指板の上の方についているものを「ナット」と呼びます。ナットは”上駒(うわごま)”とも言います。ナットは、指板と同じ黒檀で出来ています。下のこまと、上のこまで、弦を止め、開放弦の長さを出しています。

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ペグはスクロールの下についている、4本の黒い木です(茶色いペグもありますが)。形はスペード形の装飾がついた、棒状の物です。調弦をするために4本のペグがついています。E線もアジャスターだけでなく、大きく狂った時はペグで調弦しましょう!初心者の方はペグを回すだけで一苦労ですが、これはペグコンポジションをしっかり塗るなどして、しっかりと慣れてくださいね♪”ペグを押し込むようにしながら回す”、と心がけてみ...

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テールガットは、エンドピンに引っかかっているヒモです。ヒモですが、強度はめちゃくちゃ高いものです。テールガットを手で引っ張っても100%切れません!4本の弦の張力(約20kg)を、1本だけで受け止め続けているのだから凄まじい強度です。テールガットは何年使っても、全然切れませんしね。

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バイオリンの内側には、色んなものが入っています。非常に単純な作りのバイオリンですが、単純なようで、奥が深いのです。普段のぞけない、バイオリンの内側はどうなっているのか、見ていきましょう。当然ですが、自分でバイオリンを分解すると、修復不可能になります。ニカワを剥がすのも、プロがやっても、どうしても木を痛めます。修理が必要、調整が必要、といったやむを得ない場合のみ、分解します。10万円を超えるバイオリ...

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バイオリンの中に1本、柱が立っています。これが、魂柱(こんちゅう)です。英語では「sound post(サウンドポスト)」これを「魂柱」と訳したのは、夏目漱石らしいですよ!流石(さすが)漱石さんですね!(「流石」も漱石さんの考えた当て字)

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バイオリンの指板(しばん)は、黒檀(こくたん)で出来ています。真っ黒ですねー。練習しすぎると、左手が真っ黒になります。特に梅雨の時期は手が黒くなりやすいですね。木に黒い色が塗ってある訳ではなく、もともと黒い木なんですよ!お箸でも、黒檀のお箸、紫檀のお箸などありますよね。