クラシック音楽コンクールの全国大会について

日本クラシック音楽コンクールの全国大会を見に行ってきました。
正直、レベルの高さに驚かされました。

 

 

2014年は、予選・本選・全国大会と、全ての審査をしたので、クラコンの仕組みについてよく分かったように思います。
今回は日本クラシック音楽コンクールの全国大会に進むことのむずかしさについてお話します。

クラシック音楽コンクール全国大会の審査方法

僕たちは、日本クラシック音楽コンクールのことを「クラコン」と呼びます。
全日本ジュニアクラシック音楽コンクールのことは「全日本」かな。

 

ではさっそく日本クラシック音楽コンクール<クラコン>の採点方法を詳しくお伝えします。

 

 

クラコンの審査は90点満点で、上下カットで審査をします。

 

全国大会の審査員は5人います。
点数の一番高いひと、点数の一番低い人を除いた、3人の平均点がその人の点数となります。

 

例1)
80点、83点、87点、84点、90点の点数がついた場合

 

一番高い90点と、一番低い80点が除かれます。
(83+87+84)÷3=84.66点
小数点は切り捨てなので84点です。

 

 

例2)
60点、81点、79点、80点、90点の点数がついた場合

 

一番高い90点と、一番低い60点が除かれます。
(81+79+80)÷3=80点
80点です。

 

 

このように上下カットをすることによって、自分の生徒に高い点数をつけたり、嫌いな人に低い点数をつけたり、という点数操作を防いでいるのです。

 

全国大会では
90点が1位
89点が2位
88点が3位
87点が4位
86点が5位

 

審査員全員が90点だった場合は、グランプリです。

 

 

予選本選について〜全国大会へ進むことのむずかしさ〜

日本クラシック音楽コンクールの全国大会に行く、というのはどの程度のレベルなのでしょうか?
そのためには予選、本選について知らなくてはなりません。

 

 

<予選について>

 

予選は70点以上で通過となります。
ここで69点以下の点数をもらってしまった場合は、バイオリニストへの道はかなり厳しいと言わざるを得ません。
予選は、バイオリンを始めて2年くらいのアマチュアレベルの人を落とす、ということが主になります。
バイオリンを触ってから間もないのかな?という人は予選で落とされます。
割合的には1割くらい落ちる感じです。

 

言い方は最悪ですが、超ヘタな人を落とす、というのが予選です。

 

<本選について>

 

本選は80点以上で通過です。
本選では、かなり見込みのある人、桐朋芸大が見えているような子が、通過します。
ギリギリ予選を通過した方は、ここであっさり落ちます。
例えば70点とか71点で予選を通過した人は、かなり難しいです。
大体3割くらいが、本選で落ちます。

 

私は中学3年生から高校2年生まで、毎回本選落ち(本選止まり)でした・・・。
周りの子は、もっとレベルの高い学生音楽コンクールの予選に通過していたので、結構しんどかったです(^-^;)

 

バイオリンへの適性、音楽の才能、リズムの感じ方、など、全てにおいて高いレベルにいないと、本選は通過しません。

 

 

 

予選本選と全国大会の違い

予選・本選の審査と、全国大会の審査では決定的に違うものがあります!

 

それは、予選と本選は落とすための審査だということです。
落とす、つまりフィルターにかける審査ということです。
つまり上手くない人はだれか、という事に主眼がおかれます。

 

それに対し、全国大会は、トップクラスの数人だけを選ぶことが主になります。
一人として下手な人はいないので、審査側としてもかなり苦しいです。
全員に90点をつけたいのですが・・。
実際には一番上手い子に90点とか89点とかをつけて、あとは比較審査になります。

 

88点だ!と思っていても、それよりもはるかに上手い子がでてくると、87点に下げざるを得なくなったりします。

 

クラコン事務局は「絶対評価」を謳っています。
しかし現実問題として、コンクールで比較をしないなんてあり得ないですからね(^-^;)

全国大会で結果を出すために・・

全国大会へ進むような人は、ランダムにに100人バイオリンを弾いている人を集めたら、1番バイオリンが上手な子たちばかりです。
つまり全国大会に出場している時点で、超ハイレベルです。

 

アマチュアが何億円のバイオリンを構えたところで、絶対彼らには敵いません。
努力している時間と本気度が違いすぎるから当然ですが・・。

 

 

この中で差をつけて、結果を出すためには、超一流のバイオリン教師につくことが最大の条件だと思います。

 

全員音程は良いし、テクニックもあるし、音楽的にもよく弾けています。
差が付きづらいのです。

 

この中で結果を出すのは至難の業です。
何か光るものを感じさせるような演奏にしないと、賞を獲るところまでもっていけません。

 

全国大会出場者の子なら、桐朋学園の教授や、東京芸大の教授クラスの先生に習えれば、さらに才能を飛躍させることができるだろうと思います。
全国大会まできたら、あとは先生の差だけだと思いますよ!!

 

いやー最近の子のレベルは高いねー(^-^)

バイオリン上達.comの教材


バイオリン上達.comの開発したアプリ<ドレミよめるよ>







久保木隆文の奇跡のバイオリンレッスン





発表会や、コンクール、演奏会では、お客さんの前で演奏します。その時の服装は、どうしたら良いのでしょうか?Tシャツにジーパンで出ます?いやいや、ビシッとキメて出たいですよね!?だって晴れ舞台だもの。発表会で、普段着がダメということはないですが、ピシッとしてると気が引き締まるし良いですよ!!こういうクラシック音楽は、ヨーロッパ発祥なんです。この前ウィーンに行った時は、お客さんもみんな着飾って、華やかな...

発表会やコンクールに向けて、準備しておくことについて、解説します。まずは、発表会当日に本番の服、靴、が全て手元にあるようにしましょう。白いワイシャツをクリーニングするのを忘れたり、って意外とあるんですよね。私はしょっちゅうやってしまいます(白いワイシャツのクリーニング忘れを)。クリーニング屋が、土日はクリーニングをやっていなくて、ワイシャツが本番に間に合わない、など・・。服がちゃんとあるか、確認し...

バイオリンを本格的にやっているなら、バイオリンコンクールは受けてみたいですよね。バイオリンコンクールは、客観的に自分の実力を点数で判断してもらえるので、自分の実力が世間的に見てどんなものなのか知る、良い機会です。「音楽は芸術なんだから、点数をつけるべきじゃない」という意見はもっともなのですが、実際には実力差があります。「ナンバーワンよりオンリーワン」は所詮きれいごとで、皆が求めるのはクオリティーの...

演奏会や、発表会では、マナーがあります。日頃、まったく演奏会に行かない人には、なじみがないことだと思います。静かに聴いていれば、何の問題もないんですけどね(^-^)マナーとはいっても、守って欲しいのは、一点だけです。騒音で、演奏の邪魔をしないのがマナー

子供の発表会や、コンクール、演奏会では、良い写真を残せたほうが良いですよね。私も、演奏会で使えるカメラをいろいろ探していて、なかなか良いカメラが見つからずに悩んでいました。カメラには、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)、高級コンパクトデジタルカメラ、一眼レフとあります。確かに軽いのはコンデジですし、持ち運びも楽です。しかし、発表会のような暗い場所だと、一眼レフが撮影に最も適しています。一眼レフも...

発表会や、演奏会では、望遠レンズがあった方が、良いですね。あ、これは一眼レフの交換レンズの話です。一眼レフに興味ない方には、まったく面白くないと思います(^-^;)写真、というのは、基本的にマイナスの芸術です。より無駄なものを削ぎ落としていき、余分なものがないものが、良い写真だと言われています。そもそも発表会の写真では、何を映すべきのでしょうか?バイオリン?ピアノ?それともステージ?いいや違います...

発表会に初めて出る方は、ステージに立つだけで緊張してしまうと思います。しかし、あらかじめ知って、練習しておけば、イメージトレーニングできますね。ステージに出入りのタイミング、そしてお辞儀をするタイミングを見ていきたいと思います。

「音楽というものは、芸術なんだから、そもそも点数を付けるのは間違っている!!」こういう意見はよく聞きますし、私も「なるほどな」と思います。ではなぜコンクールというものが、あるのでしょうか?コンクールというものは、「才能がある者を選び、世に出すきっかけ作りのためにある」と思います。「才能はあるけど、有名ではない」というのは非常にもったいない話で、世界一おいしい料理店も、誰も知らなけりゃ客はこないワケ...

バイオリンをやっていると、発表会や演奏会、コンクールは、良い音で残したい、という欲が出てくると思うのです。(凝り性の男性に多い)カメラや録音機、ビデオカメラなど、家電が好きなのは男性ですよね。私は、家電が好きすぎて、困っています。最近は、音楽用のスピーカーも無線でつなげるようになりました(bluetooth)。良い音質が、安く手に入る時代になってきました(^o^)良い音で録るための、演奏会用の録音...

録音において非常に大切なのが、マイクレベルなのです。マイクレベルが合っていないと、音割れしますし、適切な音量で録れません。マイクレベルが合っていない録音は、ピントの合っていない写真と同じくらいかっこ悪いものです・・。ところでマイクレベルって知ってますか?マイクレベルとは、どれくらいの感度(音量)で録音するかという設定です。マイクレベルが低いと、音が小さすぎ、マイクレベルが高すぎると、音割れしてしま...

外部コンデンサーマイクを使うと、何が良いのしょうか?「せっかく録音機にマイクがついているのに、かさばる大きいマイクを付けなくても良いじゃない!」と思うことでしょう。外部マイクは邪魔だし、三脚も必要だし、重いです。しかし、良い外部マイクは、音質を飛躍的に向上させます。なぜ音質が向上するのかというと、そのマイクの特性にあります。良いコンデンサーマイクは、ホールの残響を隅々まで丁寧に拾う力があります。実...

発表会や演奏会に適したビデオカメラはどれなのでしょうか?画質が良くて、音質は最高なビデオカメラとは?3か月くらいビデオカメラを探したので、せっかくなので記事にしまーす。演奏会の動画を撮りたいので、音質にはこだわりたいですよね!画質が良くても、音質がイマイチなのは、演奏会向きだとは言えないですよね!?何度も何度も、ヨドバシカメラやビックカメラに足繁く通い、ノイズがないか、イヤホン持参で色々と試しまし...

最近は、コンクールやらオーディションの審査員なんてものをやったりするようになりました。去年まではコンクールも受ける側だったというのに・・。偉そうなことやるようなったもんです。ただ大学を卒業しただけ、年を取っただけなんですけどね。審査員をやる側から見た、コンクールについて、書いていきたいと思います。

コンクールに出るからには、人より上手く弾いて、結果を残さなければなりません。まあ残さなければならない訳じゃあないですが(^-^;)受けるからには、通りたいから・入賞したいから受けるのでしょう?(当然だよね)コンクールに通るためには、多くの音楽的要素が必要です。まあうまけりゃ通るわけですが、上手い要素とはなんなのか、分析してみたいと思います。

コンクールや発表会で気を付けたい、弓の構え方、つまり弓を準備するタイミングです。弓を弾くためには、弓を弦の上にもってきますが、そのタイミングがおかしいと、音楽的な演奏ではなくなってしまいます。コンクールは舞台に出てきてから、舞台から出ていくまで、全てが見られています。細かいところまで疎かにしないようにしましょう!

日本クラシック音楽コンクールの全国大会を見に行ってきました。正直、レベルの高さに驚かされました。2014年は、予選・本選・全国大会と、全ての審査をしたので、クラコンの仕組みについてよく分かったように思います。今回は日本クラシック音楽コンクールの全国大会に進むことのむずかしさについてお話します。

2014年12月24日、葛飾シンフォニーヒルズで行われた、日本クラシック音楽コンクールの小学校低学年・中学年の部を見て(審査員です)きました。今回は全国大会ですので、予選・本選を勝ち抜いた、選りすぐりのメンバーが全国大会に進んでいます。正直、レベルが凄まじく高くて、驚愕しました。小学校1年生から4年生まで、27人の審査をしました。

男性用の演奏会の衣装は、どこで買えば良いのでしょうか?昔は、音楽家の知り合いも少なかったので、衣装をどこで買えば良いのか分からず、苦労しました(^-^:)

2015年日本クラシック音楽コンクールの全国大会の審査員をしてきました。今回は大学生と一般の部の審査をしました。2014年の全国大会は小学生1から4年生の審査をしています。コンクールは受験者の人生を左右しかねないものなので、責任を感じます。「このコンクールで入賞できなければバイオリンをやめる」という覚悟で臨んでくる子もいるでしょうし。「今年はコンクールの審査をするのはやめようかな」と悩んだのですが...

2016年12月、日本クラシック音楽コンクールの全国大会【小学校5・6年生】の審査をしてきました。今年も極めてハイレベルで、熾烈なコンクールであることが、大変よく分かります。参加者全員に並々ならぬ才能があり、審査は非常に難しいです。

日本クラシック音楽コンクールの小学2年生の部に行ってきました。小学生の部は低学年・中学年・高学年と分かれています。自分の生徒が出ている、小学2年生のところだけ聴きました。今年は審査員クビになったので(笑)、お客として行きました。「クラコンの全国大会を聴かないと、年越しできねーな」という謎の義務感に駆られて(ブログのネタ探しに)、聴いて参りました。ただ聴きに行っただけなのに「せんせーいつもyoutu...

2019年12月全日本学生音楽コンクール全国大会が、今年からネットでライブ配信を開始しました。ライブ配信をすることを知らなくて、高校の部だけ全部見ました。もし小学生・中学生部門を録画されている方で、動画データを私に譲ってくださる方は、お知らせください。12月1日は、小学生部門・中学生部門がありました。発表会を開催していたので、2位になられた松木さんの演奏だけ見たのですが、すごいですね。音質や音楽的...